How to create an Outline #7
誰かの仕事を見ていて、「次が見たい」と思った経験がありますか?
内容が面白かった、というのとは少し違います。
「この人が、これをどう見るのか?」が気になる
という感覚です。
その感覚が何から来るのかを、この記事では観察します。
「面白い」と「続きが読みたい」は別の話
面白いコンテンツは、消費されます。
読んで、満足して、次に行く。
内容が良ければ良いほど、それで完結します。
続きが読みたくなる仕事は、消費されません。
読み終えても、まだその人の次が気になる。
内容ではなく、作り手への関心が残ります。
面白いは、内容への反応。
「続きが読みたい」は、作り手への反応ですよね?
同じ「良い仕事」でも、残るものが違うんです。
理解できなかったのに、追いかけた
あるクリエイターと、仕事をしたことがあります。
お名前を出して良いものか悩みますが、ハイパーメディアな人です。
印象的だったのは、判断がすごく早かったこと。
やり取りは一度きりでしたが、当時の私にはリアルタイムで理解することができませんでした。
なので、後から著書を読みましたね。
リスクヘッジの考え方
状況への柔軟性
クリエイティビティに対する思考の構造
その人の判断の背景を、自分から追いかけました。
その場で理解できなかったのに、続きが読みたかったんです。
内容への興味もありましたが、「この人の判断軸で、世界をもう一度見てみたい」という感覚ですね。
これが、声の引力です。
筆跡は内容を伝えない
同じ言葉を書いても、誰が書いたか分かることがあります。
文字の形ではなく筆の運び方に、その人の判断の癖が出ます。
内容を読む前に、誰の筆跡かが見えるんです。
同じテーマを扱っても、切り口が違う。
同じ現象を見ても、着目する場所が違う。
同じ問いを立てても、向かう方向が違う。
その違いが仕事をまたいで一貫している時
読者は筆跡を追いかけ始めます。
声は意図して作れない
「自分らしい声を作ろう」と思った瞬間に、声は消えます。
声を作ろうとすると、声に似た何かを作ることになる。
それは声ではなく、声のデザイン。
けもの道と同じ構造です。
道を作ろうと思って歩いた人間は、けもの道を作れません。
同じところを歩き続けた結果、気づいたら道になっていた
その軌跡だけが、けもの道になります。
声も同じ。
判断を続けた結果、気づいたら外側から聞こえるようになっていた。
そういうものだけが、声になるんです。
筆跡を見ていた人がいた
同じ案件で何度か仕事をした代理店の方から、別分野の依頼が来ました。
「ムラサメさんの仕事に対する姿勢ならお任せできます。」
内容だけではなく、筆跡も見ていた人がいました。
声は、自分では聞こえない。
外側にいる人間が、先に気づく。
外側から気づかれた時、それは既に長い時間をかけて積み重なった輪郭です。
あなたの仕事を、内容ではなく、あなただから見たい
と思っている人が、1人でもいるとしたら。
その人は、あなたの何を見ているのでしょうか?
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